第23回(令和2年度)文芸部門
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酷暑にて エアコン設置し 安堵かな 涼風清(すずかぜきよ)し 秋風漂う
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美しい 雨に濡れたる 紫陽花も 花の色変え やさしく咲きぬ
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皐かな やさしい風に 花散りて 薫る風には 心やすらぎ
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残暑かな 汗かき食べる 西瓜(すいか)かな やさしい甘さ 口に広がり
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アサガオの 咲きし朝さびし 亡き母の かわいがりし花 みしあれば
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三十年前(みそとせ)の 仲間と行きし 旅行先 水辺に咲いた あじさいの花
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冬の空 窓を開けて 空を見る 夜空に輝く 満天の星
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亡き父を 慕う心は 日々に強し 我面差しは 父に似てくる
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都人(みやこびと) 語るは天下 夢絵巻 君が午睡(ごすい)は 宴も酣(たけなわ)
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旅先の 言の葉一つ 一里塚(いちりづか) 問はず語りは 秋を運びて
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落人の 言の葉懐(ことのはかいな) 忍ばせつ 都(みやこ)立ちたり 旅の君かな
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夏が来た 涼しい部屋で クロス解く 私は夢中 猫おじゃま虫
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私なら うさぎの様に 急がずに ゆっくり生きたい カメの様に
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甲子園 コロナに泣いた 球児達 やがて来る春 その日を祈る
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あばら家よ 風雪耐えて すきま風 オレと一緒に もう少したのむ
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椿落つ 民意恐れよ 居丈高(いたけだか) 毒ある言葉で 世論を変え行く
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足触る オタマジャクシも 姿消え 快適よりも 自然を願う
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退任に パソコン携帯 返す時 40年の 感謝の軌跡
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蒔く種に 願いいくつも 託しつつ 生きる楽しみ 土と語らう
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思い切り 泣く曾孫見て 笑み零る 我慢の術を 知らぬ幸せ