第26回(令和5年度)文芸部門
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雪の日の 一人きりの クリスマス 寒空に煌めく イルミネーション
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一ヶ月 病んで迎えた 今夏は 猛暑日続く 熱風の夏
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ふる里は 家跡もなく 花野かな 記憶を辿る 山あいの村
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明け易し 施設の窓辺 山の里 自問するかな 迷いの日々を
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芳しい 春の息吹に 包まれて 君だけ想う 大空の下
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疲れたなぁ 見上げる窓に 風鈴の音 過ぎ行く夏を 抱きしめている
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デイ帰り 突然の豪雨 おどろいて いつもの疲れも 吹き飛ぶ私
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汗まみれ 土にもまみれて 芋を掘る 今夜はジャガバタ ビールがうまい
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親子ほど 歳のはなれた 仲間たち 休憩だよと いつも笑顔で
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はたけ行き 何ももたずに スイカもち 途中で落とし あぁスイカ割り
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夏祭り まわりはおどり わいわいと 自分は先に プラカードもち
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桜の木 買ってあげたよ 母の日に 今年は咲いた うんきれいだよ
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夜勤者は 我を起こして 空を指し 夜明けの光 美しと言う
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同室者に 孫らしき娘の 訪ね来て 問えど答えぬ 祖父の足さする
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止まらぬ 鱗雲さへ 朱に映え 我ひとりきり 夕星を見ゆ
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秋風に 君の香纏う 中庭の 夕陽の澋が 君に近づく
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巡り逢い けふという日に 結ばれし 撓わなるかな 愛は実りぬ
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新年の 誓いし計画 胸に秘め 今日も生ぬく 若者達か
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美しい やさしい雛に 桃の花 飾りて楽し 女の祭り