早や私も九十才だ
まだ何とか生きて居る
四季の移ろいを感じられるのは
デイケアの送迎車の窓から
九十才と思うだけですっかり婆さんとなる
大好きだった切り絵も
片目となって諦め
庭に咲かせる小花達も好きだ
でもあきらめた。うまく歩けない足
歳を重ねると諦める事が増してゆく
その変わり嬉しいことも増えてゆく
娘二人が嫁いで行って、孫が生まれ
孫が嫁いで曾孫が六人
何時の間にやら曾婆さん
時の過ぎるは夢のよう
そんな時はふと父母を想う
戦時中どんなに苦労して育ててくれた此の命
今更ながら遠い昔が胸に来る
万感胸に迫る中障害に負けず
今日も笑顔で生きてゆく その日の来る迄
まだ何とか生きて居る
四季の移ろいを感じられるのは
デイケアの送迎車の窓から
九十才と思うだけですっかり婆さんとなる
大好きだった切り絵も
片目となって諦め
庭に咲かせる小花達も好きだ
でもあきらめた。うまく歩けない足
歳を重ねると諦める事が増してゆく
その変わり嬉しいことも増えてゆく
娘二人が嫁いで行って、孫が生まれ
孫が嫁いで曾孫が六人
何時の間にやら曾婆さん
時の過ぎるは夢のよう
そんな時はふと父母を想う
戦時中どんなに苦労して育ててくれた此の命
今更ながら遠い昔が胸に来る
万感胸に迫る中障害に負けず
今日も笑顔で生きてゆく その日の来る迄
| 作者氏名 | 市川 よし子 |
|---|---|
| 市町村 | 箕輪町 |