長野県PRキャラクター「アルクマ」
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©長野県アルクマ

第28回(令和7年度) 文芸部門 自由詩 命の恩人

 昔々の話です。
 三歳の頃麻疹(はしか)にかかり、それが顔に出て、眉間に白い骨が見えました。それを見た近くのお医者様に
 「これは死んじゃうわ。」
 と言われ、父が自転車で、母は私をおぶって箕輪町の福島医院に行きました。当時の医師福島いちざえもん先生が
 「これは酷いね。丹毒になっちゃいけないから、注射をしておくね。」
 と言って注射をして、そのまま帰って来ました。
当時、福島先生は馬に乗って往診に来ていただき、顔は治りましたが傷が残ったので、小学生の頃は「ハンコ、ハンコ」と言われていじめられた事もありました。
 時代も移り、馬に乗って往診していた先生も、自動車で回られるようになり…。
 あの時、福島先生に助けていただいたおかげで、八十八歳の現在、命をいただいております。ありがとうございました。
作者氏名
Y.N
市町村
箕輪町