第26回（令和5年度） 文芸部門 自由詩 男嫌い

雨の幕が
私の恐怖心を守って
苦手な男性の接近を阻んでくれる
晴天の光が
私の嫌悪感を隠して
嫌いな男性への意識を晴らしてくれる
そんなどちらでもない曇りの日には
ちょっとした不安は倍増して
気紛れにした親切からいつもより口数の多い男
心は冷や汗をかき恐れ慄く
「好かれたんじゃないか？」と
こんな弱っている時には
雨も降らず
晴れ間も見えず
男嫌い
好き嫌いの激しさは天下一品
でも弱者が身を守る術だと
神にだけでも解かって欲しい